住宅用太陽光発電と産業用太陽光発電の違いとは?

太陽光発電には、住宅用太陽光発電と産業用太陽光発電があります。
この記事では両者の違いや特徴を解説します。

住宅用太陽光発電所

産業用太陽光発電所

住宅用太陽光発電所産業用太陽光発電所
発電出力10kW未満10kW以上
設置場所主に住宅の屋根地面(野立て)、工場やビル、店舗の屋根。
(必要な面積は、地面の場合は約150㎡、屋根の場合は100㎡)
電気の売電方法「余剰買取」
住宅用太陽光発電は、太陽光発電で発電した電気のうち、まず住宅で消費して、余った電気を電力会社に売ります。これを余剰買取といいます。
「全量買取」
発電した電気をすべて電力系統に送電し、電気を電力会社に売ります。これを全量買取といいます。
固定価格買取制度の買取単価19円/kWh(2021年)10kW以上50kwで12円/kWh、50kW以上250kW未満で11円/kWh(2021年)
固定価格買取制度の買取期間10年間20年間

住宅用太陽光発電と産業用太陽光発電の特徴

住宅用太陽光発電と産業用太陽光発電にはそれぞれ特徴があります。

住宅用太陽光発電を個人で利用する場合には、固定資産税の課税対象にはなりません。また、設置した際に国や地方自治体の補助金の対象になることもあります。また、FITの単価が高めに設定されているため、投資回収する期間を短くできます。

それに比べ、産業用太陽光発電は太陽光発電設備を大きくでき、多くの売電電力が見込めます。また、FITによる買取期間も20年と長く、安定した売電収入が見込めます。

目的に応じた使い分けが必要

住宅用太陽光発電は出力が10kW未満、産業用太陽光発電は出力が10kW以上。これが両者の大きな違いです。一般家庭でも10kW以上の太陽光発電システムを導入すれば、産業用太陽光発電となりますが、屋根にそれだけの面積を確保できるのは稀です。

逆に住宅用太陽光発電の場合、新たな土地を購入することなく、屋根に太陽光発電パネルを設置するだけで、余剰電力の売電収入を得られます。

一方、産業用太陽光発電は、設置工事に最低でも約1500万円必要で、初期投資が大きいです。しかし、発電量が多く、全量買取の期間も長いので、大きな売電収入を得られます。

住宅用太陽光発電、産業用太陽光発電、ともにメリット・デメリットがあります。目的にあった太陽光発電システムを選ぶことが大切です。